「こどもプリント」でご利用できる「作文プリント」は、基本的に子供1人でも学習がすすめやすいように工夫しています。

 しかし、どうしても親が見てあげなくてはならない場面もあると思います。

 そんなときに、うまく導いてあげられるためのポイントを4つ紹介いたしますので、ぜひ参考にしてください。

楽しい雰囲気

 これは、どんな学習でも共通して言えることですが、学習するときに「楽しい雰囲気」で始めて、なるべくその雰囲気を維持することはとても重要です。

 楽しい雰囲気で学習する場合、そうでないときよりも学習効果が高まり、記憶への定着もよくなります。

「それ、ちがうでしょ!」

「何度も言ってるでしょ!」

「はやくしなさい!」

 などの言葉は、子供のやる気をどんどん失わせ、勉強嫌いにさせるマジックワードです。

「それ、ちがうでしょ!」→「なんかおもしろいこと書いてるね」

「何度も言ってるでしょ!」→「これ、つい忘れちゃうよね。メモしようか」

「はやくしなさい!」→「〇分までに終わらせたい?」

 などのように言い換えるといいでしょう。

 子供の勉強を見ていると、ついついイラっとしてしまうときがあります。

 そのときに、子供の学習意欲を奪うことのないように、言葉を言い換えることを「リフレーミング」と言います。

 この「リフレーミング」を活用すると、子供の学習態度を望ましい方向へ持っていきやすくなります。

 この「リフレーミング」に関して、詳しく知りたいという方におすすめの本が2冊ありますので、記事下にリンクを貼っております。

はじめは直しを絞り込む

 子供は、自分が書いた作文を細かく細かく直されると、作文を書くこと自体を嫌がるようになります。

 子供が作文を書いて見せてくれたとき、まずかける言葉は

「いいね!」

 です。それから子供の作文をよく見て、直してもらいたいポイントを1つに絞ります。

 助詞の使い方でも、句読点でも、主述のねじれでもなんでもかまいません。

 直しが出来たら、あらためて1つの作文が完成した喜びを子供と分かち合いましょう。

 そして、同時に

「作文とは磨くものです。磨けば磨くほど光るようになるよ

という考え方を言い聞かせます。

 これを何度も言い聞かせて、複数個所の直しでも素直に受け入れてくれるようになります。子供によって性格が違うので、表情や反応をうかがいながら微調整してください。

時間を限定する

 作文という活動は、下手をすると何時間もかかってしまうことがあります。

 作文上手になってもらうためには、はじめは「作文」=「気軽な作業」と思ってもらうことが大切です。

 そのために、キッチンタイマーなどを利用して時間を区切るようにしましょう。

 子供の集中力によって、10分~25分の間で区切ります。長時間はおすすめしません。

 気がそれることなく長時間作文に取り組める子供は、まれにいますが、そういう場合でもやはり時間は区切った方がよいでしょう。他にもやるべきことはたくさんありますので。

 時間がきたら、「きり」が悪くてもやめることをおすすめします。

「続きは明日ね」

と言えば、次の日も作文の学習をすることができます。

 作文の学習の目的は長期的です。一生の財産になり得るような学習をしているのですから、1日単位の学習の完成度よりも、長く続ける方に価値観を置きましょう。

考えあぐねている場合

 子供の筆が止まってしまい、考え込んでいるのか、ぼーっとしているのか分からない状態に陥るのは、作文学習ではよくある光景です。

 私はこの状態を「幽体離脱」「宇宙旅行」などと呼んでいます。

 もし、子供がこのような状態になってしまったら、さきほどのリフレーミングをここでも使います。

「何ぼーっとしているの!?」ではなく、

「宇宙旅行に行ってた?」と言ってなごませてあげます。

 作文を書いているときに、どうしても自分で言葉が続けられないときは、

「私だったら、こう書くよ」

 と大人がお手本を書いてあげましょう。そして、それを写してもらいます。

「大人の手本を子供が写す」

 という方法は「手習い」と言って、日本では平安時代から続く伝統的な学習方法です。

 作文は自分で考えるのが原則と考える方もおられるでしょうが、「お手本を写す」も立派な学習です。

「なるべく自分で考えさせた方がよいのでは?」

という考えもあるでしょうが、思考が前へ進まなくなってしまったときは、大いに手助けをしてあげてください。

次第に自分で進められるようになります。

まとめ

【4つのポイント】 

1.楽しい雰囲気

2.直しポイントを絞る

3.時間を区切る

4.つまった場合はお手本提示

 いかがでしょうか。この記事でご紹介した4つのポイントは、「作文指導」に限らず、他の学習にも適用できるものが含まれています。

 子供が「勉強好きになる」ことに役立てば幸いです。

 4つのポイントの中でも、一番重視すべきは最初にご紹介した

「楽しい雰囲気」

です。そのためのヒントが満載のオススメ本がこちらになります。

 よろしければ参考になさってください。

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