百人一首 小学生にも分かる百人一首の世界 第1回 柿本人麻呂 和歌と読み方 あしびきの 山鳥の尾の しだり尾の ながながし夜を ひとりかも寝む あしびきの やまどりのおの しだりおの ながながしよを ひとりかもねん 歌の意味 山鳥の垂れ下がった尾のように長い長い夜を私は一人で寝るのか。 ぴよまろ 百人一首は、読み方がややこしいなあ ぴよ先生 そうだね。現代とは仮名づかいがちが...
百人一首 小学生にも分かる百人一首の世界 第2回 壬生忠岑 和歌と読み方 有明の つれなく見えし 別れより 暁ばかり うきものはなし ありあけの つれなくみえし わかれより あかつきばかり うきものはなし 歌の意味 月が空に残っているうちに夜明けになったあの日、別れ際のあなたの態度は、つれないものに見えました。 それ以来というもの、あかつき時ほどつらいものはありません。 ぴ...
百人一首 小学生にも分かる百人一首の世界 第3回 能因法師(のういんほうし) 和歌と読み方 嵐吹く 三室の山の もみぢ葉は 龍田の川の 錦なりけり あらしふく みむろのやまの もみじばはたつたのかわの にしきなりけり 歌の意味 嵐が吹き、三室の山のもみじの葉っぱが散りました。するとふもとの竜田川がそのもみじの葉にいろどられてまるで錦のようです。 ぴよ先生 まずはこの写真を見てみましょう。 ぴ...
百人一首 小学生にも分かる百人一首の世界 第4回 猿丸大夫(さるまるのたいふ) 和歌と読み方 奥山に 紅葉踏み分け 鳴く鹿の 声聞く時ぞ 秋は悲しき おくやまに もみじふみわけ なくしかの こえきくときぞ あきはかなしき 歌の意味 人気のない山の奥深くに紅葉(もみじ)を踏み分けて行き、鳴いている鹿の声を聞くと、秋の悲しさが感じられることだ。 ぴよまろ 鹿って鳴くの?どんな鳴き声なんだろう?...
百人一首 小学生にも分かる百人一首の世界 第5回 坂上是則 和歌と読み方 朝ぼらけ 有明の月と 見るまでに 吉野の里に 降れる白雪 あさぼらけ ありあけのつきと みるまでに よしののさとに ふれるしらゆき 歌の意味 明け方のうす明かりを吉野の里にふり積もる雪がてりかえす、まるで有明の月が出ているかのようだ。 ぴよまろ 有明の月って前にも出てきたような…… ぴよ先生 「夜...
百人一首 小学生にも分かる百人一首の世界 第6回 良暹法師 和歌と読み方 寂しさに 宿を立ち出でて ながむれば いづこも同じ 秋の夕暮れ さびしさに やどをたちいでて ながむれば いづこもおなじ あきのゆうぐれ 歌の意味 ふと寂しくなり、家を出てあたりをながめていると、秋の夕暮れというものは、どこも同じようなものだなあ。 ぴよまろ 夕暮れどきって、ばんご飯のにおいがい...
百人一首 小学生にも分かる百人一首の世界 第7回 大伴家持 和歌と読み方 鵲の 渡せる橋に 置く霜の 白きを見れば 夜ぞ更けにける かささぎの わたせるはしに おくしもの しろきをみれば よぞふけにける 歌の意味 かささぎがかける橋(天の川)に霜がかかったように白い星々のようすを見ると、夜がふけたのだなあと思うことだ。 ぴよ先生 この歌の作者、大伴家持(おおとものやかも...
百人一首 小学生にも分かる百人一首の世界 第8回 藤原義孝 君がため 惜しからざりし 命さへ 永くもがなと 思ひけるかな 読み方「きみがため おしからざりし いのちさえ ながくもがなと おもいけるかな」 君に会うためならば惜しくないこの命ですが、こうしてお逢いできたあとになると、長く生きたいものだと思うのです。 「詞書(ことばがき)」に書かれていること 「詞書(ことばがき)」 ...
百人一首 小学生でも分かる 百人一首の世界 記事一覧 百人一首は、今からおよそ1000年前に藤原定家(ふじわらのていか)という人が作りました。 すぐれた和歌を100集めたものです。 やがて、これが「かるた遊び」になって、現代にのこっています。 ここでは、百人一首を一首ずつ、小学校高学年を対象に、なるべく分かりやすく解説しました。 並び順は、小学校でよく使われている五色百人...
百人一首 小学生にも分かる百人一首の世界 第17回 清少納言 和歌と読み方 夜をこめて 鳥の空音は はかるとも 世に逢坂の 関は許さじ よをこめて とりのそらねは はかるとも よにおうさかの せきはゆるさじ 藤原行成と清少納言 この和歌はいつもとは違うパターンで説明します。 歌の意味の前に、藤原行成と清少納言についてお話いたします。 藤原行成と清少納言は、仲がいいことで有名でし...